ざっくりいうと
・電気管理技術者にとっての命綱は検電器
・使い方について各技術者で違いがある
・周りに流されずに近づく場合はとにかく検電すべしとのこと
目に見えない電気を可視化する装置として検電器というものがある。
検電器は電気が充電されている場所に検電器の先端を近づける若しくは接触させると音と光で充電していることを知らせてくれる装置です。
どんなにベテランの電気管理技術者になっても電気は見えません。
ベテランとなり見えてくるのは経験を基にした予測ができるようになるだけです。
その予測のおかげで作業を効率的に回すことが出来るようになります。回路での電気の流れを頭の中でイメージできるので、次の行動が速くなります。
この予測ができるというのは重要な反面、とても恐ろしいのです。
ベテラン技術者が事故を起こす一番の原因となります。
ベテランは正常に機能している設備において、検電しなくてもどの回路が充電されていて、どの回路が無充電なのかが頭の中で解ります。
検電器は「無充電を確認する装置」と言われます。充電していることを確認する装置ではないのです。
なのでベテラン技術者は経験を基に、充電されていた回路が開閉器の操作後に無充電になっているかどうか確認するため検電器を使います。
正しい使い方ですが、大変危険な場面にもなりえます。
ベテランであるがゆえに「DSが開放してあるのだから当然無充電状態だろう、だから検電する必要なし」と思い検電せずに回路に近づいてしまう場合があります。
新人であればどこが充電状態でどこが無充電状態なのかが判断できないため、とにかく自分が近づく場所に関して検電を行い安全を確保します。
ベテラン技術者は「正常で想定通りの設備」においては安全ですが、想定外の設備に出会った場合感電してしまう確率が高くなります。
DSを開放した後、電源側のみを検電する人、電源側と負荷側両方とも検電する人いますが、電源側からの流入がないかを確認するために検電するのは当然として、自分が触る可能性がある負荷側も検電するのがより安全です。
意味のない検電は時間の無駄とか言うベテラン技術者がいますが聞く必要ないです。
人間は難しいルールを作ると守らない生き物なので、
「電気回路に近づく場合は、充電状態なのか無充電状態なのか関係なくとにかく検電してから近づく」というルールを徹底することが感電事故を起こさない第1歩だと思います。
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